"正月の食事会で義母に印鑑を求められ、仲居から「逃げて」のメモ" 第11話
彼は悪というよりも、自分ので考えることを放棄しただった。母親の言葉を疑うこともせず、妻の全を守るためにち向かうこともせず。
番抵抗のない方へと、逃げ続けていただけだったのだ。ずっと静かに聞いていた先が、ここで会話を引き取った。
「ご主のご認識はよく分かりました」
先は厳しい表で俊を見た。
「森田さんが何もらされていなかった事実を、ご主も認めたことになります」
先は法な見解を述べた。
「これはお義母様による騙し討ちであり、財産を侵害する為です」
先は毅然とした態度で言った。
「当職としてはこの事実をもとに、お義母様への法措置も野に入れて対応をめます」
先の凛とした言葉に、俊は顔を真っ青にさせた。俊は驚いて先を見た。
「法措置って、母さんを訴えるのか?」
先は静に答えた。
「そこは今の会社の方次第ですが、森田さんの権利を守るためには当然の段です」
先はさらに言葉を続けた。
「それに加えて、ご主との婚姻関係についても、本をもって正式に婚協議へ移いたします」
婚という言葉が先のからはっきりとた瞬、俊は子からちがりそうになった。俊は必な顔で私を見た。
「待ってくれ。俺は君と別れたいわけじゃないんだ」
俊はを乗りした。
「母さんがやりすぎたのは認めるから、に戻って話しおう」
私はたく彼を見げた。私は首を横に振った。
「もうあなたと話すことは、何もありません」
私は彼の言葉を完全に拒絶した。
「私を裏切って密へ引きずり込もうとした事実だけが、あなたの本当の答えです」
私はちがった。
「今の連絡は、全て先を通してください」
私はそう言い残し、自分の鞄をに取った。俊は何かを言いかけたが、先の線に遮られてを閉ざした。私は彼に1度も背を向けることなく、静かに会議のドアをけてへた。
彼との7の結婚活は、こうしてあっけなく、そして確実な終わりを迎えたのだ。事務所をると、たいはいつのにかへと変わっていた。私のは、こののようにたく、けれど澄み切っていた。
夫の沈黙という最も残酷な裏切りを、自分の目でしっかりと確認できたからだ。ただ、私のにはまだ1つだけ解決していない疑問が残されていた。
『42の社員の活がかかっている』
義母が繰り返し、俊が妄信していたその言葉。事業が苦しいというだけで、7500万円もの個保証が必なのだろうか。義母はあの密で、本当に会社だけを守ろうとしていたのだろうか。
その疑問の答えは、やがて全く別の所から私の元へもたらされることになる。
俊の兄であるさんが、この異常な事態に気づいてきそうとしていた。本当の崩壊は、私が席をったことで、すでに始まっていたのだ。
2に入り、たいのにもわずかにの気配をじるようになった。私は実の1階で母と穏やかな々を過ごしている。母は私が夫のマンションへ帰らない理由を、くは聞いてこない。
娘の顔がしずつるくなっているのを見て、してくれるようだった。ただ毎朝温かいご飯を作り、私が自分のでち直るのを静かに見守ってくれていた。
あの者面談の、弁護士の先のもとで、俊との夫婦関係を終わらせる調の準備がんでいる。そんなあるの午、私のスマートフォンに先から話が入った。先の声が聞こえる。
『森田さん、ご主の実の兄様である島さんから当事務所に連絡がありました』
私はし驚いてを傾けた。
『森田さんに謝罪したいのと、お伝えしたいな事実があるそうです』
島さんは、義母の産会社とは別の会社で代表を務めている42歳のだ。お正の事会には参加しておらず、私に担保をする計画には切関わっていない。
彼は直接私の実へ押しかけるようなことはせず、正しく弁護士を通して面会を求めてきた。
その誠実な対応に、私は先の同席を条件に面会へ応じることにした。
数、私は百法律事務所の会議でさんと向かいった。