"サンダル履きの妻を、夫が売る日" 第15話
「枝葉ではありません、部」
私は徹な線を、岸本へと突き刺した。
「の業務実績を盗用して自らのキャリアを偽装する為は、が社の就業規則違反であると同に、な経歴詐称です。そして――その偽装資料を作成した物の特定も、すでに完しています」
私は元のリモコンを押し、画面を次のページへと送った。
そこに映しされたのは、理の提資料の子ファイルプロパティだった。
【作成者:藤原健太】
【最終更者:藤原健太】
壁際にっていた夫の体が、ビクンと痙攣したようにねがった。
「け……健太……?」
義母が掠れた声を漏らし、信じられないものを見るように息子を振り返った。
夫は顔面を蒼にし、唇をガタガタと震わせながら、歩ずさりした。
「ち、違う……俺は、ただ……母さんのために、資料の直しを頼まれて……」
「直しではありませんね」
私は夫を瞥すらせず、淡々と事実を積みげた。
「私の自宅の斎から、過の社秘ファイルを無断で持ちし、理の職歴として改ざんした。確な企業秘密の正取得です」
「で、ですが!」
義母がヒステリックにちがり、テーブルに両をついた。
真珠のネックレスがジャラリと嫌な音をてる。
「過の実績がどうあれ、うちのフジワラフーズが素らしい商品を納品できることに変わりはないでしょう!? 実績なんて飾りよ! 現実に万セット納品できるんだから、会社としては何の損もないはずじゃないの!」
「万セットですか」
私はややかに義母を見据えた。
「では、第の確認事項に移ります」
私は元の束から、数枚の公類を掲げた。
「提されたフジワラフーズ様の『産能力証』には、元の製菓メーカーである松製菓様をに、つのと注提携を結んだと記載されています」
義母は胸を反らせた。
「そうよ! の付きいがあるんだから! 話本でラインを空けてくれるわ!」
「先週曜、松製菓の松専務より、が社コンプライアンスへ正式な通報が届きました」
義母のきが、ピタリと止まった。
「松製菓様からの回答は『切の提携を拒否した』。さらに、無断で名を使われたことに対し、事実無根の信用毀損として厳な抗議文が届いています」
「え……?」
義母のが、抜けにいた。
「の軒のにも事実確認をいました。結果はすべて同じです。『見らぬ女と老が突然やってきて鳴り散らしていったが、契約など結んでいない』。フジワラフーズ様が自社で確保できている産能力は、わずか百セット。パート名による作業のアソートのみです」
「う……嘘よ……!」
義母の顔が、見るに気へと変わっていく。
「万千セットの供能力など、最初からしない。もしこの提案を鵜呑みにして契約を締結していれば、来の全国展初に万セットの規模欠品が発し、が社は億単位の損害賠償と、築きげた社会信用を瞬で失うところでした」
仕入れ統括役員が、凄まじい勢いで机を叩いた。
バァン!!と乾いた破裂音が内に轟く。
「岸本部!! 貴様、こんな杜撰な詐欺まがいの案件を、ろくに裏付けも取らずに通そうとしたのか!!」
「め、滅相もございません専務! 私は……私はさんとフジワラフーズを信じて……完全に騙されていたんです!」
岸本はちがり、みっともなく両を振り回して叫んだ。
先ほどまでの尊な態度は消え失せ、部であるはずの私と理を指差して責任をなすりつけようとする。
「! お、私に嘘をついたのか!? 実績も産ラインも完璧だと言ったじゃないか!」
「なっ……岸本部!?」
理の目が血り、裏切られたりで顔が引きつった。
「あんた、何を被害者面してるのよ! 『細かい数字はどうでもいい、適当にでっちげて形を作れば俺が役員会を通す』って、料亭で私のを握りながら言ったのはどこの誰よ!!」
「な……何を馬鹿なことを!!」
「黙りなさい!!」
川のが、の見苦しい罵りいを切り裂いた。
川は静かに鏡をし、徹な線でテーブルの向かい側を見据えた。
「岸本部の職務怠および背任未遂については、追って査問委員会で徹底に追及します。