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"18年介護した義母が亡くなった翌日、私は横領犯にされた" 第7話

引きしてみる。 それは、の窓で発された、枚の業務処理控えだった。

『監カメラ等示照会依頼 受付控』 付は、。 義母が倒れる、ちょうど週。

照会対象の座は、義母の座。 そして、照会理由の欄には、義母の震える文字でこうかれていた。

『娘・由加里による無断カードの確認のため』

私は、片を持ったまま直した。

……どういうこと? 由加里に「借の始末をつけてやる」とをきながら、その週に、義母自がへき、娘の無断を調べるために防犯カメラの示請求をしていた?

義母は、娘を庇うために私を嵌めたのではなかったのか? それとも――この母親と娘のには、私の像すら及ばない、さらに醜悪な化かしいがあったというのか。

くで、初の乾いたが戸をガタガタと揺らした。

暗い部の、私はのの受付控を見つめ、静かに角を吊りげた。

台は、の法。 親族同が集まり、と由加里が私を吊しげようとしている、その瞬。

逃げは、本残らず塞いでやる。 誰として、無傷でこの部からられるとうな。

のの片を、もう度見つめた。

『娘・由加里による無断カードの確認のため』

の付。 義母が脳梗塞で倒れ、救急搬送されるわずか週だ。

指先がたく張り、の端がかすかに震える。

由加里に「借の始末をつけてやる」とをき遺しながら、その直に、義母自がへ駆け込んで防犯カメラの示を求めていた。 このつの事実がするものはつしかない。

義母は最初から、娘の棒為に気づいていたのだ。 気づいたで、警察汰にして「の名札」にを塗ることを恐れ、打ちにしようとした。 だが、その穴埋めのための百万円を、自分自の貯からただくれてやるのは惜しかった。

だから――私を標に選んだ。

『あの女は学がないから、私がし優しくしてやれば、んで言いなりになるでしょう』

あのの文面が、脳裏で毒のようにねる。 、誰よりもく起き、誰よりも遅くに就き、このの誇りを守るためにを被り続けてきた嫁。 その従順さを、この母娘は「愚かさ」と見し、娘の横領の代わりに仕てげたのだ。

私は息をく吐きし、スマートフォンのカメラで受付控の表裏をミリ単位の狂いもなく撮した。 シリアル番号、受付印、義母の乱れた跡。 クラウドの暗号化フォルダへ即座に同期させる。

それから、引きしの裏のガムテープを指先で丹に均し、机を元の位置へ戻した。 埃の積もり方ひとつ、引きしの引き具ひとつ、私がを踏み入れた痕跡を完璧に消しる。

狩りにる獣は、を踏む音すら残してはならない。

靴を履き、義母ののい玄関扉を閉めた、胸のにあったりは完全に蒸発していた。 残ったのは、針の先端のように研ぎ澄まされた、絶対零度の考回だけだった。

そのの夜、過ぎ。 自宅のリビングで私がめた茶をに運んでいると、が帰宅した。

玄関で靴を脱ぐ音。 ため息をつきながらネクタイを緩める仕。 すべてが、私に「気を遣わせる」ための計算された被害者の作だった。

はリビングに入ってくるなり、私ののソファに々しく腰をろした。 眉にはい皺が刻まれている。

「……美。事な話がある」

私は湯呑みを置き、夫の目を静かに見据えた。

「何かしら」

「おには……度、をてほしい」

内の空気が、微かに揺れた。

「をる?」

「ああ」

は度も私と目をわせず、テーブルの目を指でなぞった。

「由加里が、親戚にあの申述の話を広めてる。叔父さんたちからも俺のところに話が鳴りっぱなしだ。『男の嫁が母親の遺産を横領したのか』『なぜそんな女をに置いておくんだ』って。このままじゃ、の恥だ」

「恥をかかせているのは、誰の言かしら」

「おだろ!」

が声を荒らげ、苛たしげに顔をげた。

「母さんが、わざわざ弁護士に類を残すなんて異常事態なんだぞ! のないところに煙はたない。

おが何もしてないなら、どうして母さんがそんなものをくんだよ!」

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