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"18年介護した義母が亡くなった翌日、私は横領犯にされた" 第9話

『ああ……朝でてったよ。荷物もまとめてな』

『良かった! これでやっとのがすっきりしたわ。ねえ、あの女の通帳は? 百万、ちゃんとかせたの!?』

『いや、それはの法の席で、親族ので正式に類を作るって美が言ってた。逃げられないように、叔父さんたちにもち会ってもらった方がいいだろ』

『はあ!? なんで今すぐ取らないのよ! のろま!』

由加里がヒステリックに叫ぶ。

『私、もう待てないのよ! 鮫島のところが毎話してきてるの! 今に利息だけでも入れないと、私のに乗り込むって脅されてるんだから!』

『お……って、何のだ? ネクサス・コンサルティングとかいう会社、お本当に役員になってるのか?』

の声に、微かな警戒が混じる。 昨私がで掴んだ報が、夫の脳裏にも引っかかっていたのだろう。

だが、由加里は舌打ちひとつでそれをねじ伏せた。

『あんたに関係ないでしょ! お母さんが私のために用してくれたなのよ! それをあの女が横取りしたから、私がこんな目に遭ってるんじゃない! いいから法のは、あんたが絶対にサインさせなさいよ! 親戚ので恥をかきたくなかったらね!』

バタン、と激しくドアが閉まる音。 由加里が嵐のようにり、リビングにはのい溜息だけが残された。

私はスマートフォンの録音ボタンを止し、データをにバックアップした。

「焦ってるわね、由加里さん」

声にすと、乾いた笑いが漏れた。 借の返済期限が迫っているのだ。 百万がに入らなければ、自分が業者にい殺される。 だから、の法という親族の圧力を使い、引に私からを奪い取ろうと必になっている。

そしては、妹の異常な焦燥に気づきながらも、波をてたくないで「妻が横領犯であること」に縋り付いている。

構図は完全に固まった。 あとは、このが法の席で振りかざす予定の「武器」を、根元から叩き折るだけだ。

午。 私は宿の雑居ビルにある、個事務所のドアを叩いた。 扉に掲げられたプレートには、『佐伯法律事務所』とある。 森田弁護士のようなの息のかかったではない。私が個にネットの判例検索で見つけした、親族紛争と融トラブルにい気鋭の女性弁護士だ。

「初めまして、さん。お話で伺った類、拝見できますか」

迎えてくれた佐伯弁護士は、代半ばの鋭い目元をした女性だった。 私は持参した類を、テーブルのに系列順に並べた。

、義母の残した『申述』の写し(付)。 、私の署名が切り貼りされた『受任確認』(付)。 、義母の座の取引履歴(からにかけての百万円の振込細)。

、ネクサス・コンサルティングの商業登記簿謄本。 、に義母がに提した『監カメラ示照会依頼』の受付控。 、義母が由加里に宛てたの写真データ。

佐伯弁護士は無言で類に目を通し始めた。 ページをめくる指先が、折ピタリと止まる。 分、彼女は鏡をし、細い溜息とともに元を緩めた。

「……えげつないですね。これ、完全に絵図を描いたがいます」

「義母と、義妹です」

「ええ。ですが、この絵図には致命な穴がつあります」

佐伯弁護士は、細い指で類をつずつ指し示した。

「まず第に、受任確認の切り貼り。これは私文偽造・同使に該当する能性が極めてい。フォントの歪みと拡倍率の自然さは、民の鑑定関に回せば数でクロの判定がます」

「はい」

「第に、ネクサス・コンサルティングへの送期。百万円のうち最初の百万円は、あなたが通帳を預かるのに送されている。あなたが関与できない期のおです」

「そして、最のつは?」

私が問いかけると、佐伯弁護士は敵な笑みを浮かべ、の『受付控』をトントンと指先で叩いた。

「これですよ。故・佐子様ご自が、警察やに対して『娘による無断』を疑い、公式な調査を申してていたという事実。

この枚があるだけで、『美さんが勝に使い込んだ』という申述の信憑性は完全に吹きびます。

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