"秘書が送った夫の浮気写真を、社員400人に転送した" 第2話
今度は優太の妹の裕子からだった。私は話にた。
「お義姉さん、何してるの? お兄ちゃん、話でパニックになってるよ」
裕子の声は甲く、焦っていた。くグループのメッセージを取り消して、と彼女はまくしたてた。
「取り消せないわ。もう分以経っているから」
私の声は自分でも驚くほど落ち着いていた。
「じゃあアカウントが乗っ取られたって説して。写真は成だっていうのよ」 「全部本当のことよ。どうして嘘を言う必があるの?」
私が静かに問い返すと、裕子はしばらく絶句した。
「お義姉さん、気は確かなの? そんなことしたら、お兄ちゃんが会社や業界でどうやってきていくの? 自分のことを考えなくても、子供のことは考えなさいよ」
「子供のことを考えているからこそ、こうしているのよ」
庭を裏切ってき直るような父親を持たせるわけにはいかない。私はそう告げて話を切り、スマホをマナーモードにした。
分、ドアが激しくノックされた。
「ゆり、けろ。おい、ドアをけろ!」
優太の声だった。今まで聞いたこともないほどりに満ちていた。私はドアをけず、玄関先まで歩いていき越しに静かに言った。
「優太さん、あなたの荷物はまとめて玄関のに置いておきます。取りに来てください」
今夜は彩佳さんのところに泊まって、私と子供の邪魔をしないでと付け加えた。
「ゆり、おは俺を破滅させたんだぞ。分かってるのか? あの写真枚で俺の昇はパーだ。社から話があったんだぞ。満か?」
彼の声にはりと恐怖が混じっていた。
「あなたの昇はパーになったかもしれないけど、私のはこれから始まるのよ」
そう言うと、私は寝に戻りドアに鍵をかけた。
娘が物音で目を覚ました。目を擦りながら、パパが帰ってきたの、何を叫んでいるの、と尋ねてきた。私は娘を抱きしめて優しく言った。
「丈夫よ。パパは仕事でちょっと嫌なことがあっただけ。さあ、もう度眠りましょうね」
娘を寝かしつけ、スマホをくと会社のグループチャットはがつけられないほど炎していた。面がった誰かがスクリーンショットを業界のグループに転送したらしい。
今や業界全体が、佐藤副社と秘の写真スキャンダルで持ち切りになっていた。彩佳がグループで必にき込んでいた。
「アカウントの乗っ取りです。写真は成です。皆さん信じないでください」
しかし、誰も彼女を相にしなかった。写真に映っている優太の肩の痣はあまりにも特徴だったし、撮された背景も彩佳のアパートだとすぐに特定されたからだ。
会社の親睦会で彼女のにったことがあり、あのピンクのカーテンとベッドサイドランプを覚えているが何もいたのだ。
優太からさらに数件の話があったが、私は切なかった。最に彼からメッセージが届いた。
「ゆり、話がしたい。おが考えているようなことじゃないんだ」
私は言だけ返信した。
「じゃあどういうこと? 彩佳さんがあなたを誘惑して、あなたは仕方なく応じたとでも言うの? それとも会社の忘会のし物の練習でもしていたのかしら」
彼からの返信はもうなかった。私は娘の隣で横になり、井を見つめた。
今夜まで、私の設計は夫の仕事を支え、娘を育て、良き妻、良き母であることだった。だが今夜、全てが変わった。
スマホの画面が再びった。またらない番号だった。し迷ったが話にる。
「佐藤様の奥様でいらっしゃいますか? 私、社の秘、伊藤と申します」
テキパキとした女性の声だった。今夜の件について、社がの午に度会社で話を伺いたいと言っているらしい。
「丈夫です。何がよろしいですか?」 「午でいかがでしょうか。社にてお待ちしております」
通りに伺うと答え、話を切った。本当の戦いが始まったことを悟った。
優太は会社の営業を統括する副社であり、位はいものではない。今は社への昇も期待されていた。私のは違いなく彼のキャリアに爆弾を投したようなものだ。
しかし悔は全くなかった。