-
完結第14話
「ただいま」と笑う夫を家族全員で無視した
家族を捨て愛人と音信不通だった夫・久史が、1年ぶりに「家計、大変だったろ?」とヘラヘラ帰宅した。だが夕食の席、私と義両親、娘、そして親友の晃は全員で彼を完全無視する。怒り狂う久史の前に置かれたのは、荷物を詰めた段ボールと1枚の婚礼写真。久史は「重婚だ、訴えてやる!」と喚き散らすが、私は無言で彼の額へある書類を貼り付けた。そこには鮮明な公印が押された『離婚届受理証明書』の文字。かつて娘がお絵描きの裏紙として引っ張り出してきた、夫直筆の離婚届の存在を告げると、男は脂汗を流して震え始め――。夫婦|真実2.0万字5 20643 -
完結第10話
旅館のバグを直した退職SEと十歳上の美人社長
会社の業績不振で、自ら退職希望に手を挙げた31歳のシステムエンジニア・井上深夜。再就職のあてもなく将来に不安を抱える中、休暇で訪れた山奥の旅館で、予約システムの突然の障害に遭遇する。それは自分も開発に携わったシステムだった。深夜は休暇中にもかかわらず女将を助け、その場で不具合を修正。さらにロビーにいた美女のパソコンまで無償で直すが、その女性・黒木彩佳が仕掛けた“テスト”だったと知る。実は彼女はシステム会社の社長で、深夜の技術力だけでなく、見知らぬ相手を迷わず助ける人柄まで見抜いていた。「うちの会社に来ない?」――失職寸前だった男の人生は、その一言から大きく動き始める。だが新しい職場で深夜を待っていたのは、仕事だけではない思いがけない縁だった――。真相1.6万字5 391 -
完結第10話
四十二歳の妊婦を捨てた機長と二十年後の息子
42歳でようやく授かった命を告げた日、15年間連れ添った夫・翔は喜ぶどころか、「今更妊娠?」と冷たく言い放った。さらに彼が選んでいたのは、私より15歳若い後輩CA・結衣。探偵の調査でホテルへ入る決定的な証拠を掴んだ私に、翔は「若い女の方がいい」「勝手に産むなら自分で育てろ」と離婚届を突きつけ、養育費すら拒んだ。不妊治療の苦しみも、夫婦で重ねた15年も、彼には何の価値もなかったのだ。傷つきながらも、私はお腹の子を守るため離婚を受け入れ、母として一人で生き抜くことを決意する。それから20年――空港で再会した翔の前に、パイロットの制服をまとった一人の青年が現れる。かつて捨てた命がどんな未来を掴んだのか知った瞬間、翔の顔から余裕が消えていく――。不倫1.5万字5 129580 -
完結第13話
義妹の投資話に判は押さない
義母の還暦祝いで、浅野智香は義妹から「母の老後のため」と300万円の出資を求められる。断れば、「家族なのに冷たい」「貧乏だから出せないの?」と義家族から責められた。差し出されたのは、『老後安心・家族共同資産形成計画』と書かれた一冊の資料。建築会社で経理をしている智香は、何気なく数字を追ううち、どうしても辻褄の合わない一項目に気づく。嫁姑2.0万字5 544 -
完結第11話
屋根裏の義父と亡き姑に憑かれた愛人
深夜、帰宅した私を屋根裏へ引き込んだ義父は、震える声で「早く逃げろ」と告げた。階下には、血走った目で私を探し回る夫・太一の愛人――しかも彼女は「太一を誘惑する女は許さない」と、明らかに私の命を狙っていた。事故で両親を失い、子供を授かりにくい体となった私・真美は、同じ悩みを持つ太一なら支え合えると信じて結婚した。だが夫は次第に豹変し、大切な遺品まで勝手に捨て、複数の女性との裏切りを重ねていた。さらに末期がんの義父さえ顧みようとしない。もう耐える理由はない。私は興信所の証拠を手に弁護士を通して離婚し、夫の不正も会社へ告発する。だが、命懸けで私を逃がした義父が残した一通の手紙には、愛人と亡き義母、そして太一の過去を結ぶ、さらに信じがたい秘密が記されていた――。嫁姑1.6万字5 189 -
完結第13話
やさしい義母の消しゴム
元教師の義母は毎日家に通い、家事を助けてくれる「理想の母」だった。「高卒で無職の嫁を支える優しい私」を演じ、近所でも評判の聖母。だが、家の中から麻美の私物がひとつ、またひとつと消え、義母の選んだ物に置き換わっていくことに気づく。さらに義母のバッグから見つかったのは、麻美が知らぬ間に捺印されていた高額な連帯保証契約書だった。優しさという名の生活侵蝕から脱出するため、妻が静かに仕掛けた清算とは。ミステリー|因果応報|人生逆転|嫁姑|金銭問題2.0万字5 675 -
完結第13話
十三足目の黒い靴
高熱で寝込んでいた美咲は、解熱シートを探すため開けた靴櫃の奥で、同じデザインの黒い平底靴が12足並んでいるのを見つける。全ての靴底には、彼女が訪れたこともない南青山の赤土が付着していた。さらに夫の書斎から見つかったのは、3年間にわたる『妻の生活観察手帳』。「夜間の徘徊」「物忘れ」と偽りの症状が克明に記されていた。夫はなぜ、妻を病人に仕立て上げる必要があったのか。日常の隙間に潜む歪んだ支配から脱出するため、妻が仕掛けた静かな反撃とは。裡切られた|夫婦|裡の顔|修羅場1.9万字5 2178 -
完結第24話
「一円もやらない」姑と二十六億円の遺言
「あなたは他人なんだから、我が家の財産は1円もあげない」――重い病と闘う義母・早苗にそう言い放たれ、私は病室から追い出された。長男の嫁・恵子と三男の嫁・美咲は、16億円の豪邸と10億円の土地を手にしたと勝ち誇り、私を無一文の嫁と嘲笑う。けれど彼女たちは知らない。義母の命を繋ぐ高額治療も、傾きかけた家の財産も、長年陰で支えてきたのが誰なのかを。10年間、どれだけ尽くしても「他人」と蔑まれてきた私の中で、ついに何かが切れた。もう情けで守る必要はない。私は支援を止め、亡き義父から託された記録と書類を手に反撃を開始する。だが、強欲な親族たちが奪い合っていた“遺産”には、彼らの誰も知らない仕掛けが残されていた――。嫁姑3.6万字5 6718 -
完結第11話
ドアの黄色の付箋
マンションのドアに貼られる黄色い付箋。「来ましたがお留守でした」。理沙は義母・美代子の嫌がらせだと思っていた。しかし体調不良で早退した日、理沙は見てしまう。義母はチャイムを一度も押さず、持っていた合鍵で静かに部屋へ入っていく姿を。夫の修に相談するも「気のせいだ」と笑い飛ばされる。不信感を抱いた理沙が部屋に隠しカメラを仕掛けると、そこには夫と義母が笑顔で繰り広げる、恐ろしい計画が映っていた。嫁姑|夫婦1.6万字5 1319 -
完結第20話
乳がん手術日にゴルフへ行った夫の末路
「来週の手術、付き添ってくれるよな」――当然のようにそう言う夫・啓介を見て、私の胸には、乳がん手術の日に一人で病院へ向かった記憶が蘇った。あの日、啓介は「どうしても外せない仕事がある」と私を置いていった。幼い息子の世話も退院後の家事も母に任せ、私の痛みには目も向けなかった。それでも仕事なら仕方ないと信じていた。だが後日、夫のジャケットから見つかったのは、手術当日のゴルフ場のレシート。車内には朝7時40分入庫の駐車券まで残されていた。来られなかったのではない。最初から来る気がなかったのだ。その瞬間、私の中で夫への期待は静かに死んだ。そして今、自分が手術する番になった啓介は、何事もなかったように妻の付き添いを求めてくる。私はもう待たない。積み重ねてきた証拠と決意を胸に、彼が想像もしなかった選択へ踏み出す――。夫婦3.0万字5 2800 -
完結第32話
四十七万円を母に送った夫への逆襲
生後20日余りの娘・みおが39度近い熱を出した夜、義母は「大げさに騒ぐな」と玄関を塞ぎ、夫・和樹まで「母さんの言う通りにして、明日にしろ」と私を突き放した――。思えば始まりは、月給50万円のうち47万円を母へ送ると宣言し、家の支払いをすべて私に押しつけたことだった。内部監査を仕事にする私・みさきは、怒鳴る代わりに数字を追う。すると義母への送金はすぐ別の場所へ流れ、夫が「親孝行」と呼んでいた金の裏に、家族ぐるみで隠していた事情が浮かび上がる。さらに私の口座から大金まで消えた時、もう我慢する理由はなくなった。通話記録、送金履歴、動画――私はすべての証拠を揃え、娘と自分の人生を守るため反撃を決意する。彼らが家族という言葉で隠してきたものを、今度は数字と記録が暴いていく――。夫婦4.9万字5 4341 -
完結第27話
会長を救った孤児と十年目のDNA
「明日その車に乗ったら死ぬよ」――孤児院を訪れた72歳の会長・堀田健造に、身なりの汚れた少年・勇気は突然そう告げた。半信半疑で予備車に替えた翌朝、問題の車はブレーキを失い崖下へ転落。少年の警告は現実となる。10年前に一人息子・幸介を事故で失い、家族を失った痛みを抱えて生きてきた健造は、勇気を保護するが、彼には幸介と同じアレルギーや癖があり、さらに幸介の字で機械図面が記された古い手帳まで持っていた。そんな中、財閥の傍系で常務の堀田悟に、車へ細工した人物との不気味な共通点が浮かぶ。健造は田中と密かに証拠を集め、悟の動向を追うことを決意する。やがて会社の金と10年前の事故、そして勇気の出生を結ぶ点が一つずつ繋がり始める――。真実4.1万字5 912 -
完結第12話
左足だけの靴箱
隣室の吉岡さんが部屋で亡くなった。付き合いのなかった老人の遺品整理に立ち会った彩香は、業者から「故人の遺言」として段ボール箱を手渡される。中に入っていたのは、彩香が過去5年間に自宅の玄関から消えたはずの「左足の靴」12足。そして、それと対になる新品の右足の靴。靴底をめくると、そこには夫が「深夜残業」と偽っていた日付のタクシー領収書が隠されていた。妻が知ることになる、5年前の事故と夫の病的な贖罪の真相とは。ミステリー|夫婦1.8万字5 4804 -
完結第15話
千五百円の仕送りと暴かれた嘘
『仕送りありがとう。毎月1500円でも卵で頑張ってるよ』。アメリカ留学中の娘から届いた1通の手紙と写真に、元教師の妻・登美は息を呑んだ。 毎月17万円を送金していたはずが、銀行で判明したのは「海外送金は10ドル、残りは夫の隠し口座へ振替」という残酷な横領の証拠。 超ドケチなモラハラ夫は、娘の命綱を着服して新卒の部下と不倫し、豪遊を繰り返していたのだ。全てを録音した登美は、土下座して泣きつく夫の前に離婚届とペンを叩きつける。そのペンを見た夫が絶叫した理由とは――。親子関係|金銭問題2.2万字5 7045 -
完結第17話
毎日1センチ狭くなる庭
全財産を注ぎ込んで購入した憧れの中古一戸建て。しかし入居7日目の朝5時、隣に住む80歳の老人が我が家の花壇に杭を打ち込み、庭の境界線を勝手に「1センチ」押し込んできた。毎朝くり返される侵蝕と「死にたくなければ触るな」という警告。30日目に杭が突然全消失しゼロに戻る謎のループの裏には、土地に隠された40年前の罪と、危険を知りながら私に家を買わせた夫の冷酷な裏切りが隠されていた。ミステリー|人生逆転|裡の顔2.6万字5 1034 -
完結第28話
没落夫と偽りのお嬢様が堕ちた地獄
「学歴詐称の女は名家に不要だ、とっとと出て行け!」夫のカズシは「華族の末裔」を自称する浮気相手のデマを鵜呑みにし、大企業を辞めたばかりの妻・リエに離婚届を突きつけた。 7歳当時の写真一枚を盾に「帰国子女は嘘」と決めつけ、二人でリエを嘲笑う。だが、彼らが愚弄した元妻は、全米の納税証明書も卒業証書も揃う本物のハイスペック女性だった。半年後、リエのスマホに狂乱の着信が入る。 元浮気相手がホスト狂いで数千万円を貢ぎ、一族の資産を騙し取って借金地獄に堕ちた夫が、泣き声で「やり直してくれ」と懇願してきた。冷たく笑うリエが言い放ったトドメの一言とは――。夫婦|不倫4.3万字5 3011 -
完結第11話
頬を打たれた契約社員の正体
オフィスに乾いたビンタの音が響き渡った。エリート女部長のキラ(32)は、些細なミスを理由に72歳の新入り契約社員・大石の頬を平手打ちし、「粗大ごみ」と罵倒する。 だが、屈辱に耐え黙って頭を下げる煤けた作業着の老人は、かつて一代でこの大企業を築き上げた創業者・名誉会長その人だった。会社を蝕む不正と若手の悲鳴を確かめるべく身分を偽っていた大石は、翌朝、役員フロアへ乗り込む。 机の上に置かれた「数億円の不正取引データ」と、胸に光る古い社員証。青ざめ震える女部長に、大石が静かに告げた言葉とは――。職場逆転|第二の人生1.6万字5 6630 -
完結第12話
爪の綺麗な中卒娘、奇跡を起こす
「中卒なんですが、働かせていただけませんか?」 創業69年、借金4000万円で倒産危機の町工場に現れたのは、履歴書が『中卒』で止まった21歳の少女・霧島凜だった。 現場職人から「冷やかしは帰れ」と罵倒される中、老社長だけは彼女の傷だらけでも短く整えられた爪を見て採用を決める。 迫る大手自動車メーカーの設計コンペ。プロが3週間解けなかった設計図の致命的な振動誤差を、彼女は一瞬で見抜き「5度ずらせば消える」と言い放つ。手渡された130ページの完全提案書を開いた審査員が、凍りついた理由とは――。職場逆転|人生逆転1.8万字5 1728 -
完結第11話
母のいない写真
父が亡くなり、52歳の直人は実家の整理を始めた。そこで見つけた古い家族写真には、不思議な違和感があった。幼い頃は確かに写っていた母が、年月とともに少しずつ消えている。20年前に突然いなくなった母は、本当にその日に消えたのか。それとも家族が気づかないまま、12年かけて自分の存在を消していたのか。行方不明|親子関係1.6万字5 199 -
完結第11話
亡き義母の口座を洗う女
3年前に7年間の壮絶な介護の末に他界し、この手で骨壺に納めたはずの義母。だが解約し忘れていた古い通帳を繰り越すと、死後も毎月「生前給与」が振り込まれ、毎週水曜の深夜に即座に引き出されていた。深夜のコンビニで張り込んだ私が見たのは、義母の服を着て義母と全く同じ体の癖を持つ見知らぬ女。死者は生きているのか。真実を追う私は、隣で眠る夫が隠していた、狂気と冷酷に満ちた「生前名義ビジネス」の底なし沼へと引きずり込まれていく。ミステリー|嫁姑|夫婦1.6万字5 10572