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完結第19話
席次表から消された姉
披露宴の席次表を確認していた時、婚約者は親族席にある私の姉の名前を赤ペンで乱暴に塗りつぶした。介護士の姉を親戚に見せるのは家の格に関わると吐き捨てる彼に、私は必死で抗議した。だが、両親のいない私を育ててくれた姉は、侮辱されても取り乱すことすらしなかった。ただ、赤線の引かれた名前を静かに見つめ、「彼のお父さんが去年入院した時、毎晩誰が付き添っていたか聞いてごらん」と私に告げた。裡切られた|兄弟姉妹|親不孝|介護|修羅場2.9万字5 796 -
完結第21話
十年前に死んでいた夫
病に倒れた夫を十三年間看取り、質素な火葬を終えた私は、医療記録の精算のため大久保総合病院の窓口へ向かった。だが職員から告げられたのは、データベースに夫の名はなく、提示した診察券は十年前に死亡した二十代の別人の番号だという宣告だった。半乱心で戻ったアパートを捜索するも、夫名義の保険証も免許証も通帳すら一枚も見当たらない。十三年間私の隣で息をしていた男の痕跡が、この世のどこにも存在しない現実に立ち尽くした。ミステリー|夫婦|介護|修羅場3.1万字5 1315 -
完結第28話
「他人の姉に使う金はない」夫と800万円の新居
「お前の姉貴に使う金なんてうちにはない」――親代わりに私を育ててくれた姉・直子が倒れ、緊急手術が必要になった時、夫・浩司は私の願いを冷たく拒絶した。義母の手術には夫婦の貯金から200万円を出したのに、私の姉は「他人」だと言う。だが通帳を閉じた瞬間、私は800万円あった老後資金から500万円が消えていることに気づく。振込先は不動産会社。さらに夫のスマホには「彩佳」という女から家具選びのメッセージが届き、書斎からは4500万円のマンション契約書、義母と愛人の同居予定、そして私の署名まで偽造された離婚届が見つかった。泣いて問い詰めれば証拠を消される。そう悟った私は何も知らない妻を演じ、銀行明細と不倫の記録を一つずつ集め始める。そして調べるほど、5年前に義母の命を救った“匿名の恩人”と姉を結ぶ、夫たちが知らない事実まで浮かび上がってくる――。夫婦|介護4.2万字5 1470 -
完結第29話
雑炊を疑った息子とノロ陽性の判定
「この部屋は来月からマリカに使わせるわ」――夫・裕介の留守中、義母・のり子と義妹・マリカは私・咲の仕事部屋へ勝手に入り、寸法を測り始めた。しかも狙っていたのは部屋だけではない。私が多くの頭金を出し、夫婦の共有名義にした自宅の登記書類まで探していたのだ。引き出しには「共有名義」「離婚後はどうなる?」と書かれた義母の付箋。さらに靴箱の奥から、見覚えのない男性用スリッパが5足見つかる。ようやく私の側に立ち始めた裕介と鍵を交換し、防犯カメラを設置して証拠を残すうち、義母が未記入の離婚届を用意し、「咲が家に男を入れたらどうなるか」と親族に尋ねていた事実まで判明する。これは同居を迫るだけの嫌がらせではない。私を“不貞の妻”に仕立て、家から追い出すための計画が、すでに動き始めていた――。親子関係|介護4.4万字5 4591 -
完結第11話
五十万円の便利妻
義父の四十九日を終えた日曜の朝、商社の係長へ昇進した夫から緑の離婚届を突きつけられた。「腰を壊したお前は出世の邪魔。手切れ金50万で出て行け」。4年間、排泄の世話まで一人で背負い続けた私を、夫は「無償の介護要員」として切り捨てたのだ。愛人とタワマンへ移る気満々の夫。だが、冷え切った私の手元には、四年間の一切を記した【介護日誌】と、義母から託された反撃の鍵が握られていた。因果応報|裡切られた|介護|金銭問題|不倫1.7万字5 35453 -
完結第14話
残高220円の介護嫁
義母を八年間ワンオペで看取った美奈子。初七日を終えた朝、区役所勤めの義弟・健二が派手な婚約者を連れて上がり込み「このマンションは八千万円で売る。寄生虫は日曜までに出ていけ」と言い放つ。仏具を蹴り飛ばし鍵を壊そうとする義弟。だが、床に落ちた日めくりカレンダーの裏には、月百二十万もの異様な返済メモが刻まれていた。追いつめられた男の暴挙に対し、八年間耐え続けた清掃婦の義姉が静かにスマホを構える。因果応報|相続|介護|年金|金銭問題2.2万字5 3225 -
完結第15話
義父を八年看取った夜、手切れ金は三万円
義父の初七日の夜、エリート夫から突きつけられたのは手切れ金ゼロの離婚届だった。 「子供も産めない寄生虫に分ける遺産はない」。 八年間、一人で義父の糞尿を拭い看取り続けた私の人生は全否定され、明朝には家財ごとゴミ収集車で叩き出される危機に陥る。 絶望の中、義父の古いラジカセの電池蓋から見つかった一本のカセットテープ。 震える声で再生ボタンを押した瞬間、八年間の恐るべき真実が暴かれる――。因果応報|人生逆転|相続|介護2.2万字5 2679