"月40万円を10年送った妻を捨てた夫の誤算" 第3話
私がすれば、族は平に暮らせるとっていたからだ。 しかし、その結果が昨の婚届だった。
「続きが完いたしました」 窓の女性の声で、私はハッとに返った。 「こちらが解約の控えとなります」
「ありがとうございます」 私は控えを受け取り、丁寧にバッグのにしまった。 のにると、青空が広がっていた。胸ののたいがつ消えたような気がする。
その頃、彦はまだ幸せなのにいるはずだ。 朝になれば、自分が自由になったとんでいるだろう。 願の営業部という位をに入れ、経理のな妻とはおさらばだ。 そう言って、若い恋に話をかけているかもしれない。
彦はしいの計画にになっている。 自分のい料があれば何でもできると信じているのだ。
実のローンや税がどうやって支払われていたのか、そんな面倒なことは度も確認したことがない。 おの管理は久美子に任せておけばいいと、通帳すら見ていないのだから。
方、義母の幸子も同じように浮かれているはずだ。 朝からお茶をみながら、親戚に話をかけているだろう。 「彦がやっとあの嫁と別れてくれたのよ。これからは優秀な息子のおで優雅だわ」と。
私が昨夜渡したい封筒は、きっとまだ仏壇に供えられている。
息子からの昇祝いだからと、切に取ってあるに違いない。 封筒のみを見て、まとまった現が入っていると信じているのだ。
彦も幸子も、今はの絶頂にいる。 い通りにをかし、いらないものを捨てた。こ
れで自分たちの幸せは完璧になったとい込んでいる。 でも彼らは、自分たちがっている面がすでになくなっていることに気づいていない。
彼らを支えていた太い柱は、先ほどで引き抜かれた。 今からは、誰も彼らにおを振り込まない。 末になれば自に引き落としの処理がかかるが、そこには円のおも入っていないのだ。
からの帰り、私はスーパーに寄った。 今からは自分のためだけにご飯を作ればいい。 彦の好きだったいお肉も、お酒も買う必はない。 私は自分の好きな、いお惣菜をつだけカゴに入れた。
ふと携帯話の画面を見ると、刻は午を過ぎたところだった。 彦からも幸子からも、何の連絡もない。平な朝だ。 私は微笑みながら、ゆっくりとに向かって歩きした。
数、吉沢のポストに通の封が届くはずだ。 それはからの、引き落とし能の通。 その切れ枚が、彼らの幸せなを打ち砕く最初の爆弾となる。 そして幸子が慌ててあのい封筒をけた、本当の獄が始まるのだ。
から帰ったそのの午、私はアパートの部を見回していた。 結婚して、ずっと暮らしてきた古くてさな部だ。 価な具はつもない。褪せたカーテン、傷だらけのいダイニングテーブル。
私は押し入れから古びた段ボール箱を引っ張りし、自分の荷物をまとめ始めた。 クローゼットをけても、私のはししかなかった。 この、しいは枚も買っていない。すべてスーパーの特売品ばかりだ。
化粧品も番いものだけを使い、美容院は半に回。 それ以は自分で髪を切っていた。 私がそうやって切り詰めてきた理由は、毎万円というおを作るためだ。
私の稼ぎと彦の料の余り、そして夜遅くまでやった副業の収入。 それらをすべてかき集めて、吉沢へ送り続けていた。 しかし、その活も今で終わりだ。
荷造りをしていると、玄関のドアがガチャリといた。 「おい、まだいるのか」 嫌な彦の声が響く。彼はではなかった。
「うわ、本当に狭い部ですね」 ろから甘いの匂いとともに、若くて甲い声が聞こえてきた。 リビングに入ってきたのは、彦と見らぬ若い女性だった。
彼女は華やかなブランド物のワンピースを着て、級なバッグを持っている。 彦はし自げな顔で部のを見回した。
「悪いな、こんなむさ苦しいところに連れてきて。